Schizophrenia
統合失調症
統合失調症について
統合失調症は、感情や思考のバランスが崩れやすくなり、自分の考えをまとめるのが難しくなる時期が続く精神疾患です。
決してまれな病気ではなく、思春期から40歳前後まで、比較的広い年代で始まる可能性があります。
適切な薬物療法やリハビリテーションなどを組み合わせることで、症状を落ち着かせる効果が期待できます。
良く見られる症状
陽性症状
- 話にまとまりがなく、考えを整理するのが難しくなる
- 事実と異なる思い込みや妄想が生じ、誰かに監視されていると思い込む
- 現実にはない声や姿が見える幻覚、特に幻聴が起こりやすい
陰性症状
- モチベーションの低下により、物事に手をつけるのが困難になる
- 比喩的な表現を理解しづらく、話のニュアンスをつかみにくい
- 感情の起伏が薄れ、表情が乏しくなる
- 周囲との交流を避けることが増え、引きこもりがちになる
認知機能障害
- 集中力が保てず、仕事や家事などの手順を見失う
- 覚えた情報をすぐに忘れてしまい、思い出すのに苦労する
- 判断が遅れ、周囲の状況への対応に時間がかかる
発症の原因
遺伝的素因と生活環境からのストレスが複合的に影響して発症する可能性が指摘されています。
脳内で分子レベルの異常や神経伝達物質の働きに乱れが生じて、強いストレスや特定の物質使用などが重なると症状が顕在化しやすいともいわれています。ただし詳しい原因はいまだに明らかになっていません。
統合失調症の治療方法
精神科リハビリテーション
精神科リハビリテーションは、デイケア、作業療法、SST(生活技能訓練)、心理教育などを行うことです。
日々の暮らしの中で困りやすい部分をサポートし、本人がなるべく安定した生活を維持できるよう支援することを目指します。
当院では、医師や看護師、精神保健福祉士、臨床心理士などが連携して行い、一人ひとりの状況や目標に合わせて内容を調整します。
薬物治療
統合失調症の主な治療薬である「抗精神病薬」は、脳内のドーパミンなどの過剰な活動を抑える作用があります。
服用を続けると、妄想や幻聴を軽減し、再発リスクを抑える効果が期待できるのがメリットです。
従来型(定型)の薬は主に陽性症状を緩和させ、新規(非定型)の薬は陰性症状や認知機能障害にも効果が見込めるため、患者様の症状や副作用を見極めつつ処方を調整していきます。
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